寝言と遺伝について
「寝言が多いのは遺伝なのではないか?」と考えている方がいらっしゃいますが、これに関しては色々な意見が飛び交っております。
「遺伝によって寝言を発しやすい体質がある」と考えている方がいれば、「遺伝と寝言には関係性がない」と説明している専門家の方もいらっしゃるのです。
確かなことは言えませんが、寝言は眠りが浅いレム睡眠時に発することが多く、言語を司っている部分がどのような反応をするのか個人差があるので、そこが遺伝するという可能性は十分にあります。
そのため、寝言があまりにも多くて困っているという方は、両親に寝言を発することがあるかどうか尋ねてみた方が良いかもしれません。
もちろん、両親が寝言を発していたからといって、身体の構造を変えることはできないため何の解決にも至りませんが、少しでも寝言を少なくするという対処はできます。
寝言は周囲の人に面白い体験をさせてくれますし、そこまで気にする必要はないかもしれませんが、症状が酷いと寝ぼけて隣にいる人に暴力を振るうこともあるようです。
このような状態では、一緒に寝ているパートナーにもストレスが溜まりますし、毎晩寝言で起こされるのは辛いはずなので、寝言を少なくするような対処は大事だと言えるでしょう。
本人も無意識のうちに発しているので、確実に寝言を抑えるという方法はないものの、疲れやストレスが過度に溜まっていると引き起こされると言われているので、まずはリラックスしてみるべきです。
精神的にも身体的にもリラックスできれば、遺伝によって生じている寝言でも少しずつ減らすことはできますし、快眠を得ることもできます。
とは言え、子供の頃に引き起こされる寝言は生理的な現象の一つであり、成長を重ねるにつれて回数や長さは減っていくという特徴があるので、親御さんは特に気にする必要はないです。
実際に、25歳を過ぎるとほとんど寝言を発しなくなるというデータが出ているので、子供の寝言で悩んでいるという親御さんは、温かく見守ることが一番大事かもしれません。
あまりにも大声の寝言が発していたり、毎晩のように叫んでいるという場合、夜驚症(やきょうしょう)と呼ばれる睡眠障害の可能性があり、遺伝によって生じるわけではなく、原因は特定されていないのです。
この病気にかかっていたとしても、思春期を過ぎた辺りから落ち着いてくるはずなので、経過をしっかりと観察していくだけで十分だと言えます。